オセロはルールこそシンプルですが、強くなろうとすると奥が深いゲームですよね。筆者はオセロAIのアルゴリズムを作っており、これまで数千局以上のデータを扱ってきました。そこで見えてきた、強い打ち方に共通するポイントを解説します。
数千局の対戦データが示した「勝率が伸びる場所」
ざっくり数字にすると、次のような傾向がありました。
- ① 隅(角)の価値:67点前後
- ② 辺の価値:約0点
- ③ 隅の周囲のマス:-40点前後
- ④ 次に打てる場所を1つ増減させる:最大7.5点
数字だけ並べると冷たく見えますが、やはり「隅が強い」という有名な話のとおりなんだと思います。
逆に、隅の隣のマス(特にX打ち)はかなり不利という評価。ここを雑に打つと相手に隅を献上する流れができやすいので、上位プレイヤーほど避けています。
辺については「強い」と思われがちですが、単体で見るとほとんど価値はありません。むしろ隅を取れなければ、後で取り返されて相手の確定石を増やすリスクすらあります。
そして意外に重要なのが、「今すぐ何枚増えるか」ではなく “次に打てる選択肢の数”です。筆者自身も、序盤〜中盤で石の数などよりこちらを優先したところ勝率が上がりました。
フェーズごとの立ち回り方
序盤:石は増やしすぎない。中割りが効く
序盤はつい石を増やしたくなりますが、勝ちに直結するのは自分が打てる場所を増やし、相手の選択肢を狭めること。
そのために有効なのが 《中割り》と呼ばれる戦術です。具体的には、相手の石の塊にこちらの石を滑り込ませて、自分だけが次に左右へ伸ばせる形を作ります。
また、序盤にはある程度の定石があり、代表的なものだと 《兎定石》や《虎定石》がよく使われます。定石は全部覚える必要はありませんが、いくつかパターンを知っているとすごく楽になります。
中盤:隅をめぐる駆け引きが本番
中盤に入ると、隅をどう扱うかで勝敗の流れが変わってきます。
隅を巡る駆け引きでは、《X打ち》と《C打ち》と呼ばれる手の扱いが重要です。ここでは簡単に説明します。

X打ちとは?
X打ちは、隅の一つ内側のマスに打つ手です。相手に隅を取られる流れになりやすいため、基本的には悪手。
C打ちとは?
C打ちは、隅の隣(辺の側)に打つ手です。X打ちと同じように隅を取られるリスクがありますが、他に良い手がないときの逃げとしてはアリです。
終盤:確定石を増やし、読み切りで勝ちに行く
中盤も終わりに差し掛かったら、《確定石》に注目します。
確定石とは?
「もう二度とひっくり返らない石」のことです。例えば、自分が確保した隅の石に隣接した辺の石は相手にひっくり返されないので《確定石》となります。
加えて終盤では、じっくり考えると試合の進行を何手か先まで読み切ることもできます。
“読み切って勝つ”というと大変に聞こえますが、終盤は形が限られるため、頑張れば読み切れます。
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